川崎フロンターレがMF阿部浩之(28)の5試合ぶりゴール、MF家長昭博(31)の移籍初ゴールなどで首位の鹿島アントラーズを下し、優勝戦線に踏みとどまった。鹿島は大岩剛監督(45)就任後、10戦目で初黒星を喫した。

 川崎FはFW小林悠(29)が右太もも裏の張りで先発を回避し、MF家長が先発に名を連ねた。試合開始直後、鹿島の前線は積極的なプレスで川崎Fの守備陣に襲いかかり、高い位置でボールを奪うと開始19秒で鹿島FW金崎夢生(28)がシュートを放った。川崎Fは前半5分過ぎから徐々にボールを保持し敵陣へ押し込む。MF中村憲剛(36)、DFエウシーニョ(27)が積極的にシュートを放ったがネットは揺らせない。試合が動いたのは前半ロスタイム。右からのマイナスクロスをMF阿部浩之(28)がエリア内でスルー。待ちかまえたMF大島僚太(24)がシュートを打とうとしたところ、鹿島DF西大伍(29)のオウンゴールを誘発し先制した。

 後半も川崎Fがたたみかける。後半1分、右サイドのMF家長がエリア中央にいたDF登里享平(26)へ。登里が飛び込んできた阿部へ落とし、阿部がゴール左隅へ流し込んだ。阿部の5試合ぶりゴールで2-0とリードした。そこから鹿島の猛攻が始まる。FW金崎、途中出場のFW安部裕葵(18)が決定機を迎えるも惜しくも枠外だった。

 後半27分に川崎Fが勝利に向け大きく前進した。自陣でスローインのこぼれ球を拾ってからカウンターを仕掛け、MF家長が豪快なミドルシュートを決め移籍初ゴールで加点した。鹿島は後半42分、FW鈴木優磨(21)のヘディング弾で1点を返したが反撃もここまで。川崎Fが鹿島との勝ち点差を4に縮めた。