J1初参戦のV・ファーレン長崎が、2戦目で初の勝ち点1を手にした。ホーム開幕戦でサガン鳥栖とJ1で初の九州対決に2-2で引き分け。冷たい雨の中でも闘志で燃えていた。前半2分、MF沢田が弾丸ミドルでゴール右上に先制弾を決めた。同35分には堅守速攻からFW鈴木がDF1人をかわし移籍1号弾で、チケット完売の大観衆を沸かせた。

 だが一転、後半は鳥栖のパワープレーの前に2失点した。高木監督は「勝ち点3を取らないといけないゲームだった」と悔やんだ。それでも昨季8位を相手に「フィジカルのパワーが強いチームとやる中で、いい時間帯はあった。いい要素は残して次へつなげたい」と前を向いた。

 応援も力に変えた。テレビの通販番組の甲高いセールストークで茶の間の人気者となった高田社長が大雨の中、JR諫早駅から本拠地のトラスタまで約2キロを約40分かけてサポーターらと歩くパフォーマンスで会場入り。試合前は鳥栖の竹原社長とのトークショーなどで盛り上げ「鳥栖の応援も多いですが、地元長崎の社長として負けずに声援を送りたい」とバックアップ。歴史的初勝利は逃したが、次節10日のホーム浦和レッズ戦へ弾みをつけた。【菊川光一】