鹿島アントラーズDF内田篤人(30)が、4年後のワールドカップ(W杯)を目指す森保ジャパンの左サイドバックに川崎フロンターレのDF車屋紳太郎(26)を推薦した。ルヴァン杯準々決勝の組み合わせ抽選会が29日、東京・台場のフジテレビで行われ、内田は昨季最終節まで優勝を争った川崎Fとの好カードを引き当てた。その席上で対面した車屋について「長友大先輩の後継者」として期待を口にした。

 昨季のJリーグ王者と準優勝クラブがいきなり激突する。内田が川崎F戦となる枠番号を引いた瞬間、Jリーグの原博実副理事長が「ウッチー、やっちゃったね…。ここではもったいないカード」と本音を漏らした。車屋から「来そうな気がしていた。なかなか一発勝負のカップ戦で強さを出せていない。今年はそこも強いというところを見せたい」と闘志を向けられると、内田は「鹿島は当たるならいつでもという考え方。前半戦負けているのでリベンジのいい機会」と常勝軍団としての自負を見せた。

 今季から鹿島に復帰した内田は右サイドバックで車屋は左サイドバック。既にリーグ戦でマッチアップしている。内田は車屋のスピードと守備でサボらない姿勢を挙げ「見ていて勉強になる。これから代表、W杯を目指してほしい」と賛辞を贈った。さらに「左サイドはずっと長友大先輩が頑張っていたので。その後にね、僕が思う一押しです」と長友の後継者に指名。「サイズもあるし、ああいうまじめな選手は成功してほしい。日の丸を背負う選手がいるのは楽しみ」と、再戦を心待ちにした。

 一方の車屋は「テレビ用(コメント)だと思う…」と恐縮しきりだったが「テレビでずっと見ていて憧れの選手。自分がプロになった以上、負けたくないという気持ちもあるので、向かっていく気持ちで戦っていきたい」と期待に応える覚悟を示す。日本を代表する両サイドバックが、ルヴァン杯のピッチで力をぶつけ合う。【岩田千代巳】