首位サンフレッチェ広島が、ホームで3位FC東京と引き分けた。

最初のチャンスは東京が迎えた。前半5分、FWディエゴ・オリヴェイラが右サイドを突破し、中央へグラウンダーで折り返す。ここに詰めたFWリンスが右足を合わせたが、右ポストに嫌われ、枠を外れた。リンスは14分にも右足でミドルシュートを放つ。今度は枠をとらえたが、GK林の横っ跳びに阻まれた。

東京が押し気味に試合を進めたが、先制に成功したのは広島だった。18分に日本代表MF青山が、FKの好機で味方が前戦に上がっていたゴール前に浮き球のクロスを送る。複数回はね返され、混戦となった中、最後は相手クリアがFWパトリックに勢い良く当たってゴールに飛び込み、スコアが動いた。その後もCKからDF水本が完璧なタイミングで合わせる(GK正面)など好機が続いたが、前半は1点リードで折り返した。

後半に入ると、負けられない東京が追いついた。4分、決めたのはリンスだ。左サイドを走ったディエゴ・オリヴェイラにスルーパスを出してゴール前に走り込み、折り返しに右足。GKの手をはじきながら押し込んで試合を振り出しに戻した。

その後は中盤でのつぶし合いが続き、両軍とも大きなチャンスをつくれない。後半15分に広島の城福監督が最初の交代カードを切ってFWティーラシンを投入すると、東京の長谷川監督が27分にFW永井とMF大森を同時投入して応酬。しかし最後まで大きくリズムは変わることなく、1-1で試合終了。2位川崎フロンターレに迫られている広島と、首位との直接対決に是が非でも勝ちたい東京だったが、勝ち点1を分け合った。結果、広島は1試合少ない川崎Fに勝ち点4差まで詰められ、東京は広島との勝ち点13差を縮められなかった。