J2横浜FCのFWカズ(三浦知良、52)が、45歳で引退を表明した米大リーグ・マリナーズのイチロー外野手への喪失感を口にした。

22日、横浜市内で取材に応じ、最後の打席を見届けたことを明かし「まだまだ続けてくれるのかなと思っていましたので、ちょっと複雑な気持ちです。引退に関しては本人の気持ちだと思います。その気持ちを尊重していきたいなと思います」と話した。

カズがヴィッセル神戸、イチローがオリックスに在籍時から家族ぐるみで交流を続けてきた。カズの自宅には、イチローがプレゼントしたWBCで使用したサイン入りの帽子、オリックス、マリナーズ。マーリンズのユニホームが飾ってある。引退発表前、最後に会ったのは、17年の12月。イチローがマーリンズを退団し、移籍先が決まっていないまま自主トレーニングをしていた神戸で会った。

「大変な時期だったと思うんですけど、続けたいという気持ちと、大リーグのチームがなければきっぱりやめるという決断をする、その覚悟を強く感じましたね」とエピソードを明かした。

イチローが引退会見で明かしたのは「野球への愛」だった。現在も、サッカーへの情熱が増しているカズと通じる部分も多い。

イチローの「普通に明日からも体を動かす」との発言について、カズは「僕自身は最後、試合で終わるのでなく、恒例のグアムキャンプで終わるのではないかと自分では思ってるんですけど(笑い)。イチローさんがどういう気持ちで今日からトレーニングするのか分かりませんが、ずっとやってきたことですから。引退したからといってやめる必要はないし、野球は続けられるから。プロとしては引退したかもしれませんが、野球はずっと続けられると思う。イチローさんの中で、野球を大切にしていってもらいたいなと」と話した。

さらに、カズは最高峰の大リーグで現役に終止符を打ったイチローに「1つの美学」と敬意を表した上で「個人的な意見」としてイチローのカムバックに期待を寄せている。

「どんなカテゴリーでもイチロー選手には続けていてほしいなと。世界中にイチローさんを必要とするチームある。そこにいってやる姿も見たかったかなと。昨日の今日でイチローさんには申し訳ないんですけど、少し休んで、カムバックしてもいいんじゃないかと。世界中にプロリーグはたくさんありますよね。中南米中南米とかいってほしい」

再びプロで活躍するイチローとの再会を心待ちにしていた。