清水エスパルスMF中村慶太(25)が、初の「静岡ダービー」で主役になる。明日14日のジュビロ磐田戦(エコパ、午後3時)に備え、12日は静岡市内で非公開練習に参加した。体調不良で離脱していた中村は3試合ぶりの先発が濃厚。フルメニューをこなすと、伝統の一戦に向け「チームを助けるゴールを取りたい」と今季初ゴールを誓った。

チームは現在開幕から6戦未勝利(2分け4敗)で最下位。次戦で勝てなければ、クラブワースト記録となる。中村は「こういう時こそ、犠牲心を持って仲間のために走れるかが大事。その部分は今、欠けているところだと思う」。昨季まで在籍していたV・ファーレン長崎でも開幕から6戦勝ちなし。自身は6試合目でシーズン初得点をマークしたが、勝利につながらなかった。苦しい経験をしているからこそ、チーム一丸で戦う重要性も分かっている。

武器は、1人で局面を打開できる突破力。性格も「落ち込むタイプではない」とプラス思考だ。苦しい状況も前向きに捉え「いつも通り楽しみながらプレーしたい」。苦境だが、勝てば勢いに乗れる相手。今季新加入の25歳が、チームの救世主になる。【神谷亮磨】

◆中村慶太(なかむら・けいた)1993年(平5)6月30日、千葉県生まれ。流通経大柏高-流通経大を経て、16年長崎加入。1年目からリーグ戦(J2)27試合出場。昨季はJ1で27試合出場7得点。今年2月に一般女性と結婚。178センチ、73キロ。血液型AB。