ベガルタ仙台はPK1発に泣いた。「片足がゴールラインに残っていたか」。新ルールによる判定で明暗が分かれる悔しい敗戦となり、アウェーで2戦連続の勝ち点とはならなかった。

味スタは16年間0勝の“鬼門”だったが、昨季、初白星を挙げるなど対FC東京は、この試合まで公式戦7戦6勝1分けだった。後味の悪い結末となったが、最後まで力を出し尽くした。

後半、ワンチャンスをものにされた。同12分、DFシマオ・マテがスルーパスに抜け出したFW永井を倒し、PKを与えた。GKヤクブ・スウォビィク(27)がFWオリヴェイラに近づき「絶対止めてやる」と声をかけた。そして、シュートを見事に読みセーブ。しかし、相手が蹴るときにゴールラインを踏んでいなかったとして、やり直しに。「自分の感覚としては片足が残っていた。レフェリーが判断したので仕方ない。これがサッカー」。2度目も反応したが、決められた。「蹴り直しは駆け引きでストライカーが有利。止める自信はあった。全力でやったので仕方ない」と前を向いた。渡辺監督は「PKを与えたのが唯一の隙。判定は厳しい。アウェーで首位相手に勝ち点1を取れたゲームだった」と悔やんだ。一方、後半33分には、7月に北海道コンサドーレ札幌から加入したMF中原がデビューを果たした。

チームは14日に天皇杯のJ3カターレ富山戦、17日はホームで川崎フロンターレと対戦する。首位相手に善戦。勝ち点獲得まであと1歩だった。この悔しさを力に変えて、再び上昇気流に乗る。【山田愛斗】