ワールドカップ(W杯)カタール大会アジア2次予選に臨んだ北海道コンサドーレ札幌の各国代表3選手が12日、札幌・宮の沢のチーム練習に合流した。日本代表FW鈴木武蔵(25)は、疲れを見せず元気な姿を披露。途中出場したミャンマー戦の収穫と課題を口にした。西野朗監督(64)率いるタイ代表のエースMFチャナティップ(25)と、ジョージアとの親善試合でA代表デビューを果たした韓国代表GKク・ソンユン(25)はランニングで調整した。

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札幌在籍選手として初めてW杯予選に出場した鈴木が、笑顔でクラブに帰ってきた。8月31日神戸戦を最後にチームを離れ、前日11日に帰国したばかり。2-0で勝利した10日ミャンマー戦は、後半31分から投入された。3月に初招集され、代表戦は3試合目だが、W杯予選戦は自身初。3年後のW杯本番につながるピッチに立ち「僕自身も数年前までは出られると思ってなかったし、初めての舞台でわくわくしていた」と振り返った。

14分間のプレーには収穫も、課題もあった。後半37分、MF久保のヒールパスでのDF酒井とのワンツーに抜け出した。わずかにタイミングが合わず、代表初ゴールはならずも「うまく相手DFとの駆け引きに勝てた」と手応えがあった。だが「ギリギリ届かなかったのが悔しかった」と言葉を続けたのは「得点はどうしても取りたかった。もっとインパクトを残さないといけないと思った」からだった。

代表チームだから学べることもあった。初めて一緒にプレーしたFW大迫の動きは特に参考になった。「ボールの引き出し方、相手への体の当て方だったり、ボールを持ってないところでのうまさがすごい見えた」。だが、あこがれていては、追い越せない。「日々の練習から、少しでも成長できるようにやっていかないといけない。毎試合結果を残せば(代表に)呼ばれるチャンスが増える。目の前の試合で、しっかり結果出すことにフォーカスしてやっていきたい」と心に刻んだ。

次戦10月10日モンゴル戦(埼玉)に招集されるためにも“目の前の試合”に集中する。4戦負けなし中のリーグ第26節14日仙台戦(札幌厚別)で、代表らしい力を示したい。「アグレッシブにダイナミックにどんどん動いてたくさんシュートを打つ。得点を取って勝利に導きたい」と頼もしかった。【保坂果那】

◆鈴木と日本代表 3月のキリンチャレンジ杯で初めてA代表入り。同22日コロンビア戦の先発で代表デビューし、同26日ボリビア戦も途中出場した。6月の同杯にも招集されたが、合宿直前の広島とのリーグ戦で右内転筋を痛めて辞退した。今回の招集では、9月5日同杯パラグアイ戦は出場機会なし、初の海外遠征となった10日ミャンマー戦(ヤンゴン)では途中出場。A代表通算3試合出場無得点。