J2アルビレックス新潟のDF早川史哉(25)が6日、村上高校で講演を行った。高校生相手の講演は初体験。

「夢に向かってチャレンジ」と題し、全校生徒470人の前で16年に急性白血病を患って闘病生活に入り、今年10月に公式戦に復帰するまでの体験などを話した。高校生の質問攻めに遭うなど、充実した時間を過ごした。

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早川は小、中学生相手の講演は経験してきたが、高校生は今回が初。トークショーを行った後、生徒からの質問に答えた。

「障害のある人や、病気の人と接する際にはどういう気持ちで?」という問いには「励ますというよりも、相手を思いやる気持ちで」と闘病生活で感じたことを答えた。「将来に対する不安を克服するには」という進路選択を控える高校生らしい問いには「自分が納得するよう努力して、1歩踏み出すことが大切。そこでうまくできなくても失敗ではない。不安に思って何もしないことが失敗」。前向きに進んできた自身の生き方の一端を言葉にした。

サッカー部の小田将斗さん(3年)は「いつもプレーをテレビで見ていた。実際に会って、温かい人だと思った」。同じサッカー部の田嶋響さん(同)は「重病と戦いながら、プロとしてやっている。やはりすごい」。講演を企画した山田慶明教諭(41)は「3月ごろからオファーしました。チャレンジする姿勢を伝えてもらいたかったし、伝わったと思う」。早川は「高校生と質疑応答ができた。自分と周囲を知って、明るく笑顔でいてほしい」とメッセージを送った。