横浜F・マリノスは生命線であるビルドアップでのミスから失点を重ね、ヴィッセル神戸に競り負けた。特に前半は昨季のリーグ戦を席巻した最終ラインからの流れるようなパスワークが鳴りを潜め、同27分に先制点を献上。最終的に3度追いつく粘りは示したが、1-1に追いついた直後の同40分、さらに1点ずつを取り合い2-2に追いついたあとの後半24分と、2度の失点はいずれも最終ラインからのパス回しで起きたミスからだった。

ポステコグルー監督は「個人のミスを見ようとは思わない」と選手をかばい「一番の原因は前半にナーバスになっていたこと」と振り返った。ハーフタイムには「今まで積み上げてきたものが全く出ていない」と叱責(しっせき)。昨季終盤にリーグ戦11戦無敗を誇った布陣に戻した後半は流れを取り戻す時間帯もあったが、終盤に訪れた再三のチャンスを決めきれず。迎えたPK戦では3人目以降がまさかの5人連続失敗を喫して力尽きた。

昨季MVP&得点王のFW仲川もマッチアップしたDF酒井とフェルマーレンの守備に苦しみ不発。仲川は「自分が決めればよかった。それだけです」と唇をかみ、中3日の12日にせまるACL1次リーグ初戦のアウェー全北戦へ気持ちを切り替えていた。