J1再開初戦を制したベガルタ仙台が連勝街道を進む。明日8日、無観客の本拠地ユアスタで浦和レッズと対戦する。14年10月を最後に約6年白星がない相手で、今季初戦のルヴァン杯(埼スタ)でも2-5と大敗。それでも当時から大幅にメンバーを入れ替え。4-3-3の布陣に挑戦し、4日のアウェー湘南戦では完封勝利を飾り、確かな手応えをつかんだ。新システムの要を担うMF椎橋慧也(23)が、6日の練習後に取材に応じ、天敵撃破を誓った。

対浦和はJ公式戦通算3勝10分け18敗と大きく負け越し。椎橋にとっても因縁の相手だ。昨年7月のアウェー浦和戦(第18節)で先発も、2度の警告で後半6分に退場。以降のリーグ戦先発はわずか2度でシーズンを終え、その一戦は大きな分岐点になった。「それ(退場)は結構引っかかるというか、ずっと思ってきたことなので『やり返してやろう』『結果で示そう』とすごい思っている。チャレンジャーの気持ちで戦う」とリベンジに燃える。

椎橋は2月の名古屋との開幕戦は不出場も、再開初戦の湘南戦では中盤底のアンカーでスタメンに名を連ねた。守備を引き締め、1-0の勝利に貢献。「ゲームコントロールに関しては僕らが早い時間に点を取れたので、すごく意識してやっていた。湿度が高くきつい時間もあったが、中盤の関口選手や松下選手とかに声をかけ、うまくゲームをコントロールするように心がけていた」。重要な役割を完遂した。

1年延期になった東京オリンピック(五輪)への思いも強い。出場資格が従来の23歳以下から24歳以下に変更され、代表入りを変わらず目指す。「五輪が延期してチャンスは増えたが、リーグ戦に出続けなければ(代表に)呼ばれないと思う。チャンスと思って目の前の試合を頑張りたい」。逆襲の椎橋が仙台躍進の柱になる。【山田愛斗】