全日本高校女子サッカー選手権で最多5度の優勝を誇る常盤木学園(宮城)は、12年度以来の頂点を目指す。23大会連続23度目出場。東北第3代表をしぶとくつかんだ強さの秘訣(ひけつ)は一体感にある。伝統で先輩後輩の上下関係がなく、ピッチ内外で「ため口OK」「敬語NG」だ。攻撃陣の柱は背番号「10」を背負うFW山本結菜(3年)で、万能型の日本代表FW大迫勇也(30=ブレーメン)のプレーを教科書に「半端ない女子」へまい進する。

グラウンド整備や練習準備は3年生が行い、2年生は手伝う程度。1年生の雑務はほとんどない。山本は「下級生が遠慮せず、サッカーに全力を注げる環境。代々それを続けることで下から押し上げができ、『圧のあるチーム』になる。気づいたことも後輩から言ってくれるのでチームのレベルも上がる」と明かす。

高校1年時から「毎試合ゴール」を個人目標に、トレーニングの締めは必ずシュート練習。「最後はいい形で終わるのを約束にしている」と決定力アップに注力する。「自分はポストプレーが得意。ボールを収めて時間をつくり、上がってくる選手から自分がまた受けるプレーを目指している」と万能型へ技術を磨く。

兵庫出身で12歳から親元を離れ、中学時代は大阪のJFAアカデミー堺で寮生活。さらに土日は地元チームに戻ってプレーするストイックぶり。「サッカーで強くなりたいというのが心にずっとあり、寮生活に不安はなかった」。選手権は兵庫開催で「小学生から常盤木のサッカーを見てて、雰囲気、圧力が他と違うと感じ、ここに行きたいと思った」。来年1月3日に九州第4代表の秀岳館(熊本)と初戦。「華麗でスピーディー」な常盤木流で全国を席巻する。【山田愛斗】