J1ベガルタ仙台の司令塔がピッチ内外でフル稼働を誓う。

チーム3年目で攻守のつなぎ役のMF松下佳貴(26)は「けがをしないことを一番におきながら1年間試合に出続けたい」とボランチの座を死守する。さらに新加入選手が多い今季は積極的にコミュニケーションを取りながら、人と人をつなぐ役割も果たしていく。

松下は18日の宮崎3次キャンプで何度も視野の広さを示した。11対11の戦術練習では、ボランチの位置から浮き球やグラウンダーパスをゴール前へ供給し、FW陣との連係を深めた。「1次、2次キャンプとかなりきついフィジカルトレーニングもあったし、コンディション的にも1つずついい感じで進んでいる」。昨季はけがで2度長期離脱し、13試合2得点と苦しんだだけに今季はリベンジの年にする。

攻守で違いを生む。「攻撃の部分でボールにかかわり続けることや主導権を握るためのボール保持で重要な役割を担い、守備でも今まで以上に激しく、強くできるように戦いたい」。主戦場のボランチにはMF上原が加入し、大けがから復帰したベテランMF富田も戦線に戻った。「競争は昨年以上に厳しいし、簡単に試合に出られるとは思っていないので、今まで以上に自分のプレーの良いところを見せて、切磋琢磨(せっさたくま)しながら高め合いたい」と意気込む。

昨季は副主将を経験。プレー以外での重要任務としては「今まで以上にコミュニケーションを取り、うまくチームが回っていくように考えている」。今季は27日のアウェー広島戦でスタート。まずは開幕スタメンを勝ち取り、中心選手として1年間戦い抜く。【山田愛斗】