名門で主力を張ってきた万能型レフティーが違いを生む。J1ベガルタ仙台MF秋山陽介(25=名古屋)は、流通経大柏(千葉)で13年の高円宮杯U-18プレミアリーグを制して日本一。Jリーガーを多数輩出してきた早大では背番号「10」を背負った。

プロでのここ2年は出場機会が限られているが「どのポジションにいても、何でもできる選手になりたい」。究極のオールラウンダーへの道を突き進む。

秋山は早大4年時の17年、名古屋(当時J2)の特別指定選手で9試合1得点と上々の滑り出し。プロ1年目の18年はJ1で22試合に出場。入団時の指揮官、風間八宏氏(59)の教えが新鮮で「基本的な技術に対してのこだわり、ボールを持っているときの考え方は、今までやってきたことと違った印象を受けた」と振り返る。「風間さんの指導は自分の中で衝撃があって成長できたと思う」。シーズン途中に磐田(当時J1)へ期限付き移籍した19年、昨季と苦しんだが、今季こそ本領を発揮する。

学生時代を含めると公式戦でGK、センターバック以外のポジションを経験。プロではボランチやサイドバックを主戦場に推進力を生かし、多くの選手とかかわりながら攻撃参加する部分に力を入れてきた。「自分はいろいろなポジションでプレーできるのが強み。与えられたところでやるだけ」。選手としての信条は「全力プレー」「全力で楽しむ」。左足から多くの好機をつくり、勝利への道筋をつける。

【山田愛斗】

◆秋山陽介(あきやま・ようすけ)1995年(平7)4月13日生まれ、千葉県出身。流通経大柏(千葉)、

早大、名古屋、磐田、名古屋を経て完全移籍。J1通算33試合0得点、J2通算9試合1得点。17年の関東大学リーグ2部でベストイレブン。息抜きはジャンルを問わず読書。愛称「アキ」。172センチ、70キロ。背番号2。