前監督は元カノ? 2連敗中のセレッソ大阪は10日、本拠地ヤンマースタジアム長居に清水エスパルスを迎え入れる。開幕1勝2敗で、3連敗は許されない状況だ。

敵将は、昨季までC大阪で2年間指揮を執ったスペイン人のミゲル・アンヘル・ロティーナ監督(63)。5位、4位と好成績を残しながら契約を更新されなかった前監督と、攻撃的サッカーを取り戻すため、8年ぶりにC大阪に復帰したブラジル人のレビークルピ監督(68)との因縁対決。C大阪のクラブ全体としても必勝を期す一戦だ。

9日、大阪市内での練習後、オンライン取材に応じたレビークルピ監督は、前監督率いる清水との対戦は「まったく、僕にとっては特別ではない」と笑顔で即答した。

「昨年までの監督は元カノじゃないが、以前つきあっていた彼女のことを、私があれこれ知ろうとしないのは当然の感情。(前監督が培った)いいものは残そうと思うが、去年どうだったかを深く追求するものではない」と、昨季まで築いたC大阪の財産に関しては言及を避けた。

ロティーナ監督の残したものを、改めて問われると「本当にいいものが(C大阪に)たくさんあると思うが、一言でいうなら、まったくいいところはないと言いたいですね」と冗談で答えた。もちろん戦術的な秘密事項もあり、言及しにくい部分。かつ、ブラジル人指揮官のプライドがのぞいた瞬間だった。

C大阪は開幕1勝2敗で、2連敗中の直近の試合はいずれも3失点で逆転負けを喫している。FW大久保が3戦4発と奮闘し、雰囲気は暗くないが、3連敗は絶対に避けたい。一方で堅守が自慢の清水ロティーナ監督は、開幕1勝1分けで昨季16位だったチームとしては悪くはないスタート。攻撃力のC大阪か、元カノ率いる清水か。Jリーグ序盤の好カードとなる。【横田和幸】