ベガルタ仙台の新戦力2人が加入内定から約3カ月を経てこのほど合流した。ポルトガル2部FCビゼラからFWエマヌエル・オッティ(24)、同1部ポルティモネンセのU-23チームからGKストイシッチ(23)が加わり、12日にオンラインで入団会見を行った。

ガーナ出身の韋駄天(いだてん)アタッカーのオッティは「自分の全力を出してチームの役に立ちたい」。8試合4得点と苦しむ攻撃陣の起爆剤として期待がかかる。来日前はポルトガルに滞在し、パーソナルトレーナーとともにトレーニングを続けてきた。「しっかり調整してフィットしたらコーチがメンバーに選んでくれると思う」ときたるデビュー戦へ意欲十分だ。

俊足が最大の持ち味で、切れ味鋭いドリブルを軸にチャンスメークするスタイルを貫く。プレーが似ていることから元ブラジル代表のバイエルン・ミュンヘンFWドウグラス・コスタがお気に入りの選手だ。左右両サイドでプレー可能だが「特に左の方が得意」とし、「ドリブルからアシストする形が一番好き」と声を弾ませる。

愛称は“ネージャ”。セルビア出身のストイシッチは202センチ、96キロの超大型GKだ。過去に20~30日ほど日本に滞在し、2クラブの練習に参加した経験を持つ。「日本に最初来たときにここに戻りたい、もしかしたら戻ってくるかもという感情があった」。母国で複数のオファーがあったが「10カ月待ってでもここに来たいと思っていた。すごくいいオファーで、いいストーリー。このクラブにたくさんのものを与えたい」と日本での成功に燃える。

新守護神候補は「自分の生活はとてもシンプル」と、トレーニングして休息、ジムに行って休息のルーティンを日々繰り返し、「いつでも準備できている」。仙台はJリーグ屈指の守護神で“クバ”ことGKスウォビィクが在籍。「彼と競い合えるのは非常にいいことだし、学ぶものはたくさんある」。ポーランド出身の同僚をリスペクトしつつ「このクラブで正GKになりたい」と力を込める。

新助っ人コンビが反撃を目指すチームに攻守で新風を吹き込む。【山田愛斗】