昨年3月に第1子長男を出産した日テレ東京VのDF岩清水梓(34)が、約1年9カ月ぶりに試合に復帰した。

プレシーズンマッチ初戦でいきなり先発。前半21分には強烈なミドルシュートで相手ゴールを脅かした。

後半14分に退くまで、59分間プレー。「公式戦が久しぶりすぎて、若干緊張した。前半から周りと合わせたかったし、後半からは体力的にもまだまだだという自覚もある」としながらも、「最初の1試合としては、ピッチに立てたことが全てかなと思う」と、長いブランクを経て試合に出場できたことに、手応えを口にした。

試合は開始8分、千葉がスルーパスに抜け出したMF安齋のゴールで先制。その後は日テレ東京Vが猛攻を仕掛けたが、ポストやバーに阻まれるシュートが多く、1点を奪えなかった。

岩清水は「ゴールに迫るシーンはたくさんあったけど、スコアにしないと結果的にはこうなるのがサッカーの怖いところ」と反省の弁。個人としても「欲を言うと、ピッチに立つ以上もっとやれなきゃいけないと思う」と、より高いレベルを追求した。

竹本一彦監督(65)は岩清水の起用について、「2月から練習をスタートして3カ月がたち、本人の努力や取り組み方で、3カ月でかなりコンディションが上がった。コーチングで相手の攻撃の芽を摘むとか、ビルドアップでボールを出す部分が非常によくなってきて、前半を(先発で)スタートしようと決めた」と説明。

プレーについては「失点場面はオフサイド気味だったと思うが、他のところは経験値高く、DFラインのコントロール、相手へのアプローチを見せてくれた」と評価し、「今日はあくまでもスタートなので、これから徐々に90分戦える体を作ってほしい。経験を生かしながら、ママさん選手としてもみんなの新しい道をつくってほしい」と期待を込めた。