J2降格危機のJ1大分トリニータの片野坂知宏監督(50)は4日、9日のオーム川崎フロンターレ戦へ向けて、オンライン取材に応じ、首位からの金星奪取を誓った。「ジャイアント・キリングで大金星を挙げ、大分は鬼門と言われるよう狙っていきたい」と気合十分だ。

昨季、勝てば川崎Fの優勝が決まる大一番で、ホームの大分は1-0でサプライズ完封勝利で優勝を阻止した。今季は前回4月の対戦でシュート4本に終わり0-2の完封負けを喫したが、今回も王者相手に番狂わせを狙っている。

降格圏19位からの巻き返しを図るため既存の4選手を放出し、夏場に湘南ベルマーレからMF梅崎司(34)、柏レイソルからFW呉屋大翔(27)、J3鹿児島ユナイテッドFCからMF野嶽惇也(26)を獲得。勝負に出た。

ただ、片野坂監督は新メンバーを迎えても「特別異質なことをしようとは考えていない。ベースの積み上げがあるし3-4-3をベースに戦いたい」と言い、これまでのスタイルを踏襲するつもり。だが、片野坂監督が16年から大分を率いて6年。対戦相手にチームカラーを丸裸にされたことが、成績が伸び悩む一因でもある。攻守にスキがない川崎F戦でなんらかの光明を見いだせるかが、今後の浮沈を占いそうだ。