全国高校総体の男子サッカー競技が福井県で14日から始まる。6大会ぶり3度目出場の開志学園JSC高等部(新潟)は16日の2回戦から登場し、阪南大高(大阪第1)と中京(岐阜)の勝者と対戦する。堅守速攻のスタイルを支えるのはセンターバックでゲームキャプテンを務める東界杜(3年)。チームNO・1のスピードとジャンプ力で全国のストライカーを封じ、上位進出を狙う。
東が高校で初となる全国の舞台で、強豪校の攻撃を封じ込める。読みの良さとチーム一のスプリント力を生かしたポジショニング、カバリングでピンチを防ぐセンターバックは開幕を前に「得点されなければ負けることはない。無失点で県勢初優勝を狙う」と意気込んでいる。
チームのスタイルは堅守速攻。奪ったボールをシンプルにつなぎ、ダイナミックにゴールに襲いかかる。県総体の準決勝では2年連続全国高校選手権4強の帝京長岡に1-0。決勝では日本文理を1-0で破り、14年以来の全国高校総体出場を決めた。5試合で12得点1失点。システムは4-3-3をベースとするが、相手のスタイルに応じてシステムを柔軟に変更し「相手の嫌がるサッカー」を展開する。東は「1点あれば勝てる自信はある。したたかな戦いができることが、うちの強さ」と胸を張る。
愛知出身の東は親元を離れて全国で唯一のサッカー総合専門校である開志学園JSCに入学した。「両親は何も言わずに背中を押してくれた。感謝しかない」。福井県で行われる全国総体は無観客開催となる。晴れ舞台でのプレーを家族に見せることはできないが、「親に『勝利』を断言した時は必ず勝っているので、毎日連絡して決勝まで一緒に戦います」と結果で恩返しをするつもりだ。
今年は主将3人制。東とともにGK中島巧翔とFW沢田優一朗(ともに3年)がチームをまとめる。東は「2人のおかげでチームは団結している。試合でキャプテンマークを巻かせてもらうのは自分なので、2人以上に声を出し、まずは初戦を必ず突破します」と力強く宣言した。【小林忠】
◆東界杜(あずま・かいと)2003年(平15)10月27日生まれ、愛知・豊山町出身。豊山小ではFIT FC、豊山中では愛知FCに所属し、18年の第33回日本クラブユースサッカー選手権に出場。開志学園JSCでは2年からレギュラー定着。178センチ、68キロ。
◆開志学園JSC(JAPANサッカーカレッジ)高等部 日本唯一のサッカー総合専門校。現在は全国から約80人の選手が集まる。ピッチ、寮、校舎が同じ敷地内に併設される。19年からは授業の一環として「キャリアパスウェイ」をスタート。このプログラムは選手が自身のプレーの特長や、栄養管理、データ分析などを研究して改善や克服に役立てるというもの。プログラムの1期生にあたる現3年生は「プレーや私生活面での長所短所を自分で知ることができ、仲間が知らせてくれることもある。自立できている感覚はある」と話す。今春は選手主導で寮生活も見直した。4人1部屋を学年バラバラで振り分けていたが、学年を統一。毎週末には主将3人、寮長3人、各室長が向上点や改善点を話し合い、全選手に掲示ボードで伝える制度を取り入れた。授業の新たな取り組みと生活面の改善を行うことで自主性、自発性を身につけ、6大会ぶりの全国高校総体出場をたぐり寄せた。



