日本初の女子プロサッカーリーグ「WEリーグ」が開幕し、マイナビ仙台はノジマステラ神奈川相模原にスコアレスドローで開幕戦を終えた。FW浜田遥(28)を中心に、相手の2本を上回る10本のシュートを放ったが、最後までゴールが遠かった。次戦は18日、アウェー広島戦で今季初勝利を狙う。

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「マイナビブルー」のように澄んだ青空で始まった試合。徐々に夜が近づく中、最後までビジョンに得点を告げる「1」を表示できなかった。ドロー発進が決まり、浜田は「前半途中から少しずつ自分たちのペースでできていたが、最後に決めきる部分で決めきれなくて。勝つことができなくてすごく悔しい」と振り返った。

試合は序盤から終始、仙台ペースで進んだ。高いディフェンスラインを敷き、多くの選手が相手自陣でプレー。攻撃では両サイドバックが積極的に攻撃参加しクロスなどで多くの得点シーンを量産した。前半の相手のシュートは0本。ボールを保持する時間を長くし得点機を伺ったが、自陣でブロックを組んで粘りの守備をする相手に苦しんだ。

昨季は、なでしこリーグで15得点を奪ったエースストライカーは、決定機を逃し悔やんだ。後半17分。相手の裏に抜け出し、右サイドからのスルーパスを直接合わせてペナルティーエリア内でシュート。しかしGK正面となり、頭を抱えた。「落ち着いてキーパーの状態を見てシュートしたが結果、キーパーに取られてしまった。もっと練習をするしかない」と気持ちを切り替えた。

この日、応援に駆けつけた観客は1741人。何度もゴールに迫り、興奮させるプレーで拍手を誘発した。「今日の試合を次の試合で繰り返さないために、みんなで『絶対に次勝つんだ』という気持ちを前半から出していけるようにみんなで修正していきたい」。今季の目標は「初代女王」。シーズンはまだ始まったばかりだ。【相沢孔志】