ACLは14日、16強による決勝トーナメント1回戦が行われ、昨季J1王者の川崎フロンターレはACL前回覇者の蔚山(韓国)とアウェーで戦い、延長戦を終えて0-0からのPK戦に2-3で敗れ、8強進出を逃した。東地区の1次リーグG組を首位通過した名古屋グランパスはホームで大邱(韓国)と対戦し、4-2と逆転勝利。C大阪は15日にホームで浦項(韓国)と当たる。

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悲願のアジア制覇を狙った川崎Fは、前回王者の蔚山(韓国)とPK戦にもつれこむ死闘の末、ベスト16で姿を消した。5日のルヴァン杯敗退に続き、短期間で2つのタイトルを失うショッキングな結果となった。鬼木監督は「延長戦含めて最後まで走りきってくれた。PKの負けは残念だけど胸を張って帰ってほしい」と話したが、その表情は悔しさであふれていた。

JとK、日韓両国リーグで首位を走るチーム同士。頂上決戦にふさわしく締まった試合になった。互いに好機をつくり、守備も踏ん張り得点を許さなかった。延長前半ロスタイムには、FKからFW知念が決定機を迎えたが、相手GKの好守に阻まれた。

コロナ禍でアウェーを戦う難しさもあった。入国制限のため蔚山への直行便が利用できず、10日夜にソウル近郊の仁川から入国した。到着が遅く、隔離先のホテルの夕食はカップ麺とフリーズドライおこげのみ。シェフも同行していたが、隔離先ではなすすべがなかった。

残るタイトルは、リーグ戦と天皇杯の2つになった。リーグ戦も2位横浜とは勝ち点差1。猛追され、気の抜けない戦いが続く。18日徳島、22日鹿島と敵地連戦のため、選手は国内を飛び回りながら、防疫措置として2週間のホテル生活を強いられる。顔を上げて、リーグ連覇を狙う戦いに切り替えないといけない。

◆ACL決勝トーナメント コロナ禍の影響もありホームアンドアウェー方式ではなく、決勝まで一発勝負で開催される。東地区の準々決勝は10月17日、準決勝は同20日に、いずれも韓国・全州で集中開催。決勝は11月23日(西地区で開催)。試合は90分間で勝敗が決しない場合、30分間の延長戦を行い、それでも決しない場合はPK戦に突入。