今夏にFC東京に加入した日本代表DF長友佑都(35)が、有言実行のプレーを見せた。

2日の敵地での川崎フロンターレ戦「多摩川クラシコ」に左SBで先発出場。0-1で惜敗したものの、衰えしらずのスタミナで左サイドを走り回った。走行距離は両チーム最長となる10・9キロを記録した。

前半30分にはアダイウトンのパスを受けてドリブルで疾走。グラウンダーのクロスを送り、FW田川亨介の決定機を演出した。後半に入っても走力は最後まで落ちない。41分には左サイド深くへのパスに対して相手DFを上回るスピードで追いつき、クロス。FWディエゴ・オリヴェイラへピンポイントでつなぎふたたび決定機を作った。アシスト未遂を続け、大いに存在感を放った。

メッセージ性の強い言葉やパフォーマンスで影響力が強い長友。一方で入団に際しては「すべてはピッチで示さないと意味がない。言葉ではなくて、ユニホームをきた以上は最高の活躍をして元気を届けたい」と、選手である以上すべてはプレー次第だと自身にプレッシャーをかけるように語っていた。11年前に東京から海外へ飛び出したときから「チームのために走る、戦う、1対1に負けない、ゴールに関わるという基本はぶれていない」。言葉どおり、常にフル回転だ。

チームは惜敗したものの、相手を上回るシュート数で、決定機も多く作った。最近ではスコアに大きく差がつくような敗戦もあっただけに、伍(ご)して戦えるところに戻ってきた手応えはあった。長友がその原動力の1つになっていることは間違いない。