セレッソ大阪の4年ぶり2度目の優勝はならなかった。後半2分に先制を許し、その後は堅守名古屋グランパスの術中にはまった。相手を上回るシュート10本を放つも、完敗だった。後半から出場した主将MF清武は「決勝まできて(負けてしまえば)一番悔しいこと。クラブとしては、この経験を2度しないために学ばないといけない」と振り返った。

就任66日目でタイトル獲得はならなかった小菊昭雄監督(46)は「ファイナルで勝ちきるのは、改めて困難なことだと感じた」。劣勢を打開できる采配ができずに「私の監督としての力を上げないとと、痛感した」と話し、名古屋の優勝セレモニーを見つめて「あの光景を胸に刻んで、必ずあの舞台に立つんだと思った」とリベンジを誓う。

日本リーグやJリーグでの選手経験がない日本人指導者の小菊監督が、国内3大タイトルを取れば、93年のJリーグ発足後は初の快挙だった。今回は実現できなかったが、準決勝まで勝ち上がった天皇杯で再挑戦できる。

「(健闘した)選手にはありがとうと話はした。敗戦は残念だがリーグ戦、天皇杯が残っているので気持ちを切り替えたい。天皇杯を取りに行く」と、来季も続投する小菊監督。今夏途中加入し、天皇杯には出場登録ができなかったMF乾は「僕はサポート役に回りたい」と明言し、今季残された最後のタイトル獲得へもう1度一丸となる。【横田和幸】