北海道コンサドーレ札幌はサガン鳥栖に0-1で敗れ、今季ワーストの5試合連続未勝利となった。前半38分、GK菅野孝憲(37)のパスを奪われ、そのままゴールに流し込まれた。後半はFWトゥチッチ(25)、ジェイ(39)を投入して攻勢に出たが、決めきれなかった。通算12勝9分け15敗で、順位は12位のままとなった。

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5試合ぶり勝利を狙った札幌は1点が重くのしかかり、黒星を喫した。鳥栖の守備に苦戦して、攻撃を組み立てられなかった。失点の場面も、GKからのパスで攻撃に転じようとしたところをカットされたのが原因だった。ペトロビッチ監督(64)は「我々の出来が悪いなか、ミスで得点を許してしまった」と振り返った。

後半開始からトゥチッチがMF深井に代わって投入され、同26分には2試合ぶりにジェイが出場。逆転するためにFW陣を送り込んだ。35分にはゴール前の混戦でジェイが右足を振り抜くも決まらず、続く38分にはトゥチッチが相手GKと1対1になるもシュートを放てず。「得点になってもおかしくないチャンスが4、5回あったが決めきれず」と同監督。トゥチッチも「悔しい気持ちしかない」と肩を落とした。

指揮官は今季の敗戦について「完敗だったのは鹿島戦(0●4)だけ。あとの試合は少なくても引き分けに出来た」と考えている。この日の試合も「チャンスを決めていれば勝利していたかもしれない。下を向くような戦いではなかった」と、前後半で修正できたことを前向きに捉えた。今季15度目の敗戦。J1残留を決めているが、来季は勝ち点を取りこぼさないように改善することがすでにテーマとなっている。

17年からリーグ戦6勝2分け、ルヴァン杯3勝で得意な相手だったが、ついに白星を献上した。鳥栖金監督に「一矢報えた」と悔しいコメントを許した。次節柏戦は今季ホームでのラストゲーム。トゥチッチは「全力を出して勝ち点3を取ってサポーターが笑顔で札幌ドームから帰れるように」と勝利を誓っていた。【保坂果那】