帝京長岡高サッカー部が、全国選手権で男女アベック優勝を狙う。前回大会で県勢初の4強入りを果たした女子サッカー部(4大会連続4度目)は、22年1月3日の1回戦で東海大付福岡(九州第2代表)と対戦。ボランチのMF安島美優主将が(3年)熱いハートとプレーで勝利に導く。【小林忠】

強力なリーダーが勝利をたぐり寄せる。安島は長短のパスでゲームをコントロールし、守備では的確な位置取りとカバリングでピンチの芽を摘み取る「頼れる」ボランチだ。松野智樹監督(48)が「普段は優しいがピッチに立つと人が変わる」と言うように、味方を鼓舞する激しいげきも飛ばし、1、2年生主体のチームを引っ張る。安島は「100%の力を全員が引き出し合えれば絶対に勝ち上がれる」と気持ちを高ぶらせる。

「継続は力なり」。高校入学以降、先発とベンチを行ったり来たりしていた安島は「定位置確保」に向け、2年秋からランニング中心の体力強化に励むことを心に誓った。全体練習後の6キロ走を日課とすると走力が向上。昨冬の全国選手権前に先発に抜てきされると、全4試合にフル出場して県勢初の4強入りに貢献した。「走り続けることで肉体的にも精神面も鍛えられたし、続けることの大切さも再確認できる。走ることが私の原点です」。

初出場した今夏の全国総体でも4強進出を果たしたが、満足はない。「(4強の)壁を越えたい。親、スタッフ、OB、ベンチ外の仲間たちの気持ちも込めて、全力でぶつかる」。高校生活最後の集大成の冬が始まる。

◆安島美優(あじま・みゆう)2003年(平15)8月5日生まれ、千葉県出身。CANA CRAVO-帝京長岡。19年全国選手権は1試合途中出場、昨冬前回大会は全4試合フル出場。170センチ。