横浜FCのFWカズ(三浦知良、54)が16日、自主トレ中の大阪府内で、すべてのクラブとの話し合いを終えた上で来季の所属先を決断すると明かした。

この日までにJFLのFC大阪も獲得に乗り出し、国内外の計6クラブが争奪戦に参戦。カズは既に3クラブと話し合ったと明かし「話を聞いて聞く前より魅力的に感じるチームもあります。できたら3カ月ごとに全部行ってみたい」と話した。各クラブとはフラットな気持ちで向き合うといい「できることなら5年の間で全部行ってみたい。話を聞いて悩みます」と揺れる気持ちを言葉にした。

今季は横浜FCでリーグ戦の出場は1分にとどまった。「今年は本当に役に立った実感がない。それも自分の実力。自分で取り返していかないといけない」と前を向く。出場機会を求めて移籍を模索するが「どこに行ってもポジション争いは大変。出るのは簡単ではない」と覚悟している。

環境はJクラブの方が整っている。それでも「ピッチでちゃんと戦える場所を自分で選択したい」。来年2月26日には55歳になる。「毎日の練習の積み重ねも大変な年齢。だから、こうして毎日トレーニングをして、どこに行ってもできるようなコンディションをつくっておきたい」と強い決意を口にした。【岩田千代巳】

○…カズのもとをJFL高知の宮地オーナー、武政社長、西村GM兼監督が訪れた。既に正式オファーをしており、午前の練習をスタンドで見た後、カズとの話し合いの席に着いた。西村GM兼監督は練習場が天然芝であることもアピールしたと明かし「日本のレジェンドが、あえてカテゴリーを取り払い覚悟を持ってやっている。その覚悟をゲームで見せてほしい」と熱いラブコールを送った。