MF片桐浩平(3年)は兄の背中を追ってきた。3兄弟の三男で、サッカーを始めたきっかけも「兄2人の影響だった」。5歳年上の耀佑(ようすけ)さん(22)は、中京学院大中京高(岐阜、現中京高)3年時に全国選手権に主力として出場。片桐は現地で試合を観戦した。「会場がすごく盛り上がっていて、僕も選手権のピッチに立ちたいと思った」。静岡学園の個人技スタイルにあこがれて入学し、今夏の県総体後にAチーム入り。今秋の県選手権を制し、兄と同じ舞台に立てるチャンスをつかんだ。

本職はボランチで、ゴールに直結するスルーパスが得意。同校の中盤は選手層が厚く、スタメンでの出場は容易でないが、万全を期して出番を待つ。「短い出場時間でも、見ている人を驚かせるようなプレーをしたい。そのためにいい準備をするだけ」。あこがれのピッチを目指して、最後までアピールを続ける。【神谷亮磨】

◆片桐浩平(かたぎり・こうへい)2003年(平15)9月1日、岐阜県生まれ。小1から岐南東SSS(岐南町)でサッカーを始め、中学時代はE.C.REVANTE(羽島市)でプレー。家族は両親、兄2人。170センチ、60キロ。