これまで多くのJリーガーやFリーガーを輩出し、帝京長岡高サッカー部の下部組織的存在として活動する長岡JY(ジュニアユース)FCが今春、中学1~3年を対象とした新チーム「Nagaoka Estilo(エスチーロ)U-15」を設立し、活動をスタートさせる。既存のU-15チームとは別カテゴリーで、過疎化が進む地域や中学校部活動の縮小でプレー機会を失うジュニアユース世代の活動機会の創出、地域のサッカー普及、プレー機会確保による育成を行う。

「長岡にサッカー・フットサル文化を根付かせる」ことを理念に01年から活動する長岡JYFCが新チームを立ち上げる。クラブ代表の西田勝彦理事長(48)は「(選手に)活動の選択肢の1つにしてもらえれば。経験者、未経験者関係なくサッカーを楽しめる場を提供したい」と話す。

活動は原則週2~3回で、帝京長岡高グラウンドや市内公共施設を利用する。選手育成と強化を図る既存の長岡JYFC・U-15とは多少異なり、サッカーの普及が現時点での目的となる。長岡市は近年、人口数は減少傾向。また今後は学校の教育制度の変化に伴う部活動の縮小や廃止が予想され、特に過疎化が進む地域では中学生年代のスポーツ離れが懸念される。「子どもは地域の宝。環境整備をしていくことが長岡にとっても大切な財産になると考えている」とこれまで以上に地域スポーツの活性化と青少年の健全育成活動の一翼を担うつもりだ。

勝つための技術を教え込むことよりも、長いスパンで選手を育て、土台を作る。「何年先になるか分からないがエスチーロU-18がプリンスリーグ北信越やプレミアリーグで帝京長岡高と対戦することが目標」と将来のビジョンを明かした。

◆問い合わせ担当・山崎太一 【電話】080・1196・5327 メールは nagaoka.jyfc.staff2001@gmail.comで

◆西田勝彦(にしだ・かつひこ)1973年(昭48)生まれ、埼玉県出身。三菱養和SCから帝京高(東京)に進学し、3年時にDFとして全国選手権で優勝し、大会優秀選手に選出される。東海大を経て本田技研でプレー。01年に高校の同級生である現帝京長岡高サッカー部谷口哲朗総監督(48)らと長岡JYFCを設立し、04年にNPO法人格取得。帝京長岡高ヘッドコーチも務める。