J1ジュビロ磐田MF金子翔太(26)が24日、宿敵撃破を誓った。ホーム開幕戦となる26日の次節清水戦(エコパ)に備え、磐田市内で調整。約1時間半、引き締まった表情で汗を流すと「『ダービーは戦争』という言葉もある。勝つだけ。熱い気持ちと戦う姿勢を持ってピッチに立ちたい」と、闘志を燃やした。

旧友に牙をむく。昨年7月。2014年のプロ入りから7年半在籍した清水から、期限付きで「禁断の移籍」を決断。今季からは完全移籍となった。3季ぶりに実現する「静岡ダービー」は、文字通り“完全”に磐田の一員として迎える。古巣への感謝を口にしながらも「完全移籍をして、100%気持ちは切り替わっている。それをプレーと結果で示したい」と言った。

19日にアウェーで挑んだ福岡との開幕戦(1△1)はベンチ外だったが、「ダービーに向けて調整してきた」。言葉通り、この日の実戦練習では主力組で存在感を発揮した。1・5列目に入り、MF遠藤保仁(42)の左クロスからゴールネットも揺らすなど、先発の可能性も浮上している。

清水時代に、伝統の一戦を何度も経験してきた。その重みも十分に理解している。「ダービーで点を取れたら最高。犠牲心も持って、どんな形でも勝利に貢献したい」。貪欲にゴールを目指し、何よりの勢いとなる勝ち点3をチームにもたらす。【前田和哉】