鹿島アントラーズの岩政大樹監督(40)が7日、最下位のジュビロ磐田戦(8日、ヤマハスタジアム)に向けオンライン取材に応じた。

5日の天皇杯準決勝ではJ2で18位のヴァンフォーレ甲府にホームで敗れ、岩政監督は「クラブ史に残る大失態」と総括。試合後は、スタンドのサポーターと口論になる一幕もあった。

それから2日。岩政監督は各選手に「10月5日を忘れない日にしよう。新しいスタート切ろう」と伝えたことを明かした。

チームを勝たせる選手になるための必要な3原則、<1>ハードワーク<2>問題解決<3>勝者のメンタリティーを持つ、を提示。10月5日の日付を入れて書き、プリントした紙を目につく場所にはったという。

岩政監督は「僕はあの場所で、サポーターの方と意見交換した。けんかしている意識もない。言っていることは違うけど、みんなでここから立ち向かって踏み切っていく部分では同じだと思った。みんなでやっていこうという話をした」と振り返った。

続けて「サポーターと話をしたときに、僕の中で不謹慎かもしれないが、ここからだな、と思った。ホームであのような敗戦があったからこそ、始まりだと思った。僕はこれからやり遂げる決意を新たにスタートしている。共有できないのは鹿島の人間ではない。サポーターにあのような負けを見せてしまって、ここから奮起しない者は鹿島にふさわしくない。スタートを切って向かっていくんだという気持ちは敗戦からできている」と明かした。

タイトル争いは今季は終了し、6年連続で国内主要タイトルの無冠が決定した。リーグ戦は残り3試合。だが、単なる消化試合だとは思っていない。

「決定的に足りないのはチームを勝たせるということ」と断言し、残り3試合は「鹿島を勝たせる選手という基準で(メンバーを)選んでいく」と断言した。する。ホームで2試合、0-1で競り負けている状況にも目を向ける。

プリントして提示した3原則に対し、選手にもかみくだいて説明をした。ハードワークは鹿島の特長だが、ここ1、2年の現実も直視し、日常の練習のスタンダードから上げることを掲げた。「突きつけられた最近の結果で、それを僕も正面から要求しながらやっていく。より気持ちを新たにやっていかないと感じました」と新生・鹿島へ決意を新たにした。