女子サッカーなでしこリーグ2部で優勝し、1部昇格を決めた静岡SSUボニータが、初戦を突破した。リーグ最終戦と同一カードの吉備国際大Charme岡山高梁(たかはし)戦を4-1で快勝。2回戦は来月3日、なでしこ1部リーグで、前回大会ベスト4のC大阪堺レディースと対戦する。

若手の2人が勝利に貢献した。1-1で迎えた後半20分、リーグ戦も含め今季初先発のMF中川瑚々(20)が、右サイドからゴール前までドリブルで切り込みチャンスを演出。混戦から右足で押し込み決勝ゴールを挙げた。「いい緊張感で試合に臨めた。先発出場はうれしかったが責任も感じていた。結果が残せてよかった」と笑顔を見せた。

身長148センチとチーム一の小兵も存在感を示した。同24分から出場したMF小池真理(22)が、交代した6分後に、右からのクロスをワンタッチで合わせダメ押しゴールで3-1。ロスタイムにもチーム4点目となる得点を重ねた。わずか21分で2得点の結果に、「練習した通りのプレーができた」と満足げ。同じ相手とのリーグ最終戦(10月)に続く2得点に「相性が良いと思う。今日は点が取れると思っていた」と振り返った。

今季から指揮する小川貴史監督(45)は「前半は選手の動きが硬かった。反省も多いが、後半は若い選手が活躍して、チームの競争力が高まった」と喜んだ。次戦の格上相手に対しては「自分たちのサッカーが、どれだけ通用するかを認識し、挑戦する試合」と位置付けた。小池は「来季1部で戦うためにも、守備だけでなく、攻撃にも力を注ぎたい。楽しみです」と力を込めた。【山口昌久】