川崎フロンターレ(川崎F)が、川崎市の等々力陸上競技場外広場で、レジェンドOBたちのセカンドライフに焦点を当てるドキュメンタリー動画と連動した企画「川崎OutBreakers」のイベントを行い、小宮山尊信氏と武岡優斗氏が出席した。

会場ではOBたちがトークショーを展開。第1弾は、10年から16年に川崎Fに所属し、現在は不動産会社を展開する小宮山氏と、14年から18年に所属し、現在は、再生医療関連事業を展開する企業に勤務する武岡氏による「両サイドバック縦役者トークショー」が行われた。

小宮山氏は17年シーズン限りで引退すると不動産会社「ALLSWELL(オールズウェル)」を設立した。異例の転身について「元々両親が(不動産業を)やっていて、それ見て自分もやりたいなって思った」と説明。「今のメインは自社で中古マンションや一戸建てを仕入れて自社でリノベーションして販売しています」と話した。

一方、まだ会社のホームページなどは作っていないといい、購入したい場合は「フロンターレの方に連絡してください」と言って笑わせた。

武岡氏は20年シーズン限りで引退し、川崎Fのメディカルサポートもしている企業「セルソース」に就職した。自身も現役時代に膝のケガをすることが多かったことが入社のきっかけ。自身の血液を用いて有効成分だけを抽出して、再び体内に戻すサービスを展開しているという。

「皆さんご存じのように(自分は)膝がぶっ壊れているので。自分の膝が悪いので、会社で働いている誰よりも膝が痛い人の気持ち分かります(笑い)」

今後について「1人でも多くのアスリートが痛みやけがなく過ごせるようにしてほしい。引き続きアスリートの支援をしていきたい」。小宮山氏は「サッカーから離れて全然違う仕事をしているけど、サッカーから学んだことが生きていている。目標を定めて、逆算して着実に前に進むというのは、小さい頃からやってきたこと。今やっていることを頑張って(拠点の)船橋は遠いけど、頑張りが皆さんのところに届くように事業を広げたい」と力を込めた。

他にも、在籍当時の懐かしい思い出話にも花を咲かせ、サポーターを喜ばせていた。【佐藤成】

◆「川崎OutBreakers」 フロンターレOBの「今」に密着したドキュメンタリー映像をチームの公式YouTubeチャンネルで展開中。鄭大世氏、田中パウロ淳一、武岡優斗氏、田中裕介氏、小宮山尊信氏のセカンドライフに密着した動画を制作し、22日から順次公開される。川崎Fを退団後、さまざまな分野での「今」や活躍するOBたちの素顔に迫り、そのキャリアにスポットを当てる。