清水エスパルスは0-0で甲府と引き分け、ホームで最低限の勝ち点を積み上げた。攻撃での見せ場は少なかったものの、守備は今季初の4試合連続無失点。
クラブ新記録の14試合負けなし(9勝5分け)で2位を死守した。アウェーの磐田は1-2で岡山に逆転負け。藤枝は東京Vと2ー2で引き分けた。
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負けなかった安堵(あんど)感よりも、勝てなかった悔しさが大きかった。清水はホームでスコアレスドロー。2試合連続で3得点を挙げていた攻撃陣を封じられた。3試合ぶりの無得点で、秋葉忠宏監督(47)は「勝ち点1は我々が目指していたものではない」と唇をかんだ。
前半は相手の術中にはまった。ボールを保持しながらも、素早い出足に苦戦。足元でつなぐ意識が先行し、ボールを失うシーンが目立った。DF原輝綺(25)は「自分たちから相手にはまりにいくような感じだった」。背後を突く飛び出しが少なく、前半45分間で放ったシュートはわずか3本。ゴールに向かう姿勢が乏しかった。
それでも、後半は盛り返した。同10分過ぎから3バックにシステムを変更。DF山原怜音(24)は「前に行ける場面は多くなった」。ボールを動かしながら両サイドの敵陣深い位置まで進入。ゴールは遠かったものの、悪い流れを好転させる戦いぶりを見せた。
勝てば、3位磐田との勝ち点差を広げるチャンスだった。ただ、クラブ記録を更新する14戦負けなしで2位を死守。負けない力は着実に積み上がっている。次戦は藤枝とのアウェー戦。その後は磐田との直接対決も控えている。指揮官は「順位に関係なく、プライドと意地がぶつかり合う2試合。勝ち点3を取れるように準備したい」と力を込めた。【神谷亮磨】