キャプテンがチームを救った。川崎フロンターレMF橘田健人主将(25)が、アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)1次リーグ第2戦の蔚山戦で、試合終了間際に決勝ゴールを決めてチームを勝利に導いた。チームはI組首位に躍り出た。
会心の一撃だった。引き分けが濃厚になってきた後半44分、DF山根の右クロスを中央で拾ったMF遠野からパスを受けた橘田が右足を思い切り振り抜き、約25メートルのミドルシュートをゴール左にぶち込んだ。そのまま守りに入ることなく、最後まで攻める姿勢を貫いて勝利を手にした。
橘田は「狙っていた。いい落としがきて、いいところに飛んでくれた。この一戦はとっても大事。結果にこだわって勝てて良かった」と喜んだ。
今季主将に就任するも、リーグ戦では低迷し、優勝の可能性が消滅。自身もベンチメンバーを外れるなど、苦しい時間が続いた。先月29日の新潟戦後には「今年借り返さないといけない。ホームで連敗する訳にはいかない。もっと覚悟持って絶対に勝つ気持ちで挑みたいです」。強い気持ちで臨み、勝利に導いた。
蔚山とは、3年連続での対戦。過去ACLで9度戦い、1勝4分け4敗と相性が悪かったが、鬼木監督が「我慢比べになる。何が何でも勝つ」と語っていた通り、有言実行で9年ぶりに勝利を収めた。