開幕から10戦全勝で首位を独走する新潟医療福祉大が底力を発揮し、北陸大を2-1で下してリーグ戦9連覇(優勝は11度目)を達成した。前半24分、今季初失点で先制を許すも、後半32分にDF向井俊貴(3年)が同点とし、同38分にFW矢崎レイス(1年)が勝ち越し点を決めた。主力3人を欠いた影響か前半はリズムが出なかったが、途中投入のMF武原幸之介(4年)と矢崎が流れを変えた。総合力を示し、昨年度準優勝のインカレ出場権も獲得した。

新潟医福大は2人のゲームチェンジャーが悪い流れを断ち、9連覇に導いた。後半の頭からピッチに入った矢崎は1-1の後半38分、ペナルティーエリア左で粘ったFW吉田晃盛(4年)の折り返しを右足アウトサイドで押し込み、勝ち越し点を決めた。東北開催の総理大臣杯全日本大学サッカートーナメント準々決勝・関西大戦(2-3)はベンチ外。2大会連続4強入りに貢献できず悔しさを味わっていただけに、「絶対に結果が欲しかった。そこに関しては良かった」。ヒヤヒヤの勝利に笑顔は控えめだった。

この日は来季J1横浜FCに加入するDF細井響主将(4年)が、特別指定選手としてJ1リーグのアルビレックス新潟戦に招集されて不在。さらに攻撃をけん引するMF高足龍(4年)とMF村田楓太(3年)も欠き、佐熊裕和監督(61)が「前半は何も残らなかった」と言ったように、攻守両面で“らしくないプレー”が多発。中盤のこぼれ球も拾えなかったが、前半27分から武原が途中出場でボランチに入るとゲームが落ち着いた。

広範囲を動き回る運動量を中央で発揮した武原は「パスを10、20本と回しても1点にはならない。ボールを奪い、攻撃の起点になろうと思っていた」。鋭い読みと嗅覚を生かして次々とこぼれ球を回収してパスを散らし、試合をひっくり返す原動力となった。

同大はコロナ禍で変則開催だった20年の第4節(同年10月18日)で松本大に0-2で敗れて以降、リーグ戦で74試合無敗を継続中だが、2人は「このままではインカレでいい結果は出せない。残り3試合も大切に戦い、もっとチーム内競争を激しくしていきたい」と口をそろえ、9連覇に満足することはなかった。【小林忠】