【サンセバスチャン(スペイン)=高橋智行通信員】レアル・ソシエダードの日本代表MF久保建英(22)はホームのカディス戦に先発出場し、1-0の後半21分までプレーした。チームは2-0で勝った。
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リーグ戦で6位のRソシエダードは、公式戦5試合ぶりの勝利を挙げた前節グラナダ戦から先発を2人変更。フィジカル面に問題のあった久保は先発復帰し、4-3-3で臨んだ。
降格圏の18位に沈むも、前節アトレチコ・マドリード戦でリーグ戦24試合ぶりに勝利を挙げ、ここ3試合負けなしと調子を上げているカディスは4-4-2で戦った。
今季も残り、スペインリーグの10試合のみとなる中、Rソシエダードは立ち上がりから主導権を握っていく。6分にオヤルサバルのスルーパスに抜け出したベッカーが最初のシュートを打つが枠外。続く13分にブライス・メンデスがミドルシュートを放つが、GKにファインセーブされた。
Rソシエダードはそれ以降もボールをキープして相手のほころびを探すが、カディスの組織化された守備に手を焼き、中に入れさせてもらえない。
それまで防戦一方だったカディスは26分、左サイドで好プレーを見せていたRソシエダードからの期限付き移籍選手ナバーロがシュートを打つが枠外。
その直後の27分、ブライス・メンデスのロングパスをオヤルサバルがゴール前で合わせるが失敗。しかし28分、久保がCKを素早くニアポストに入れた後、オヤルサバルがヒールで流し、ミケル・メリーノが待望の先制点をマークした。
さらに40分、相手のバックパスミスがペナルティーエリア手前にいたオヤルサバルに渡り、GKとの1対1を迎えるも、シュート体制に入ったところでDFに阻止される。続く42分、久保のCKからル・ノルマンがヘディングシュートを打つが惜しくも枠に飛ばせなかった。
Rソシエダードは後半開始後もボールをキープして両サイドにパスを散らしていき、12分にスビメンディのクロスからミケル・メリーノがヘディングシュートを放つも、GKにファインセーブされた。
後方で構えつつ、虎視眈々(たんたん)と攻撃の機会をうかがっていたカディスは15分、ナバーロがミドルシュートを打つが、GKに止められた。
その後、追加点を狙いにいったRソシエダードは23分、ブライス・メンデスが右サイドでベッカーと素晴らしい連係を見せた後、グラウンダーのクロスを入れる。これをオヤルサバルがニアサイドでスルーし、久保と代わったばかりのザハリャンがゴール前で合わせて、勝利を決定づける2点目を記録した。
Rソシエダードはこれに飽きることなく、トラオレがアディショナルタイムにミドルシュートでダメ押し点を狙いにいったが、これはGKに防がれた。
Rソシエダードは試合を通じて好プレーを連発し、観衆を沸かせて2-0で快勝し、2連勝を達成。ホームで昨年11月のセビリア戦以来となる公式戦9試合ぶりの勝利を挙げた。スペインリーグ成績を29試合12勝10分け7敗の勝ち点46とし、6位の座をキープしている。