アジア大会のレスリング女子62キロ級で、16年リオデジャネイロ五輪63キロ級金メダルの川井梨紗子(23=キリンビバレッジ)が準決勝でオーコン・プレブドルジ(モンゴル)に敗れ、3位決定戦に回った。

 川井は途中までポイント2-0とリードしていたが、残り2分13秒のところで押さえ込まれて逆転のフォール負けを喫した。試合後の通路では立ち上がれずに号泣。目を赤く腫らしたまま取材に対応した川井は「相手のパワーが強いことも、投げ技が得意なこともわかっていた。一瞬のスキというか、6分間の中で1秒でも気がそれてしまった自分がいけなかった」と反省しきりだった。

 練習している至学館大は栄和人監督の後任を置かず、選手主体のチームを掲げて再スタートを切った。「(至学館の)みんなも大変な中でやっている。自分が強さを見せたかった。(吉田沙保里ら)強い先輩たちがいなくなって、自分が優勝しないといけないと思っていた」と、自分を許せない様子だった。