第95回東京箱根間往復大学駅伝(来年1月2、3日)に出場する国学院大が11日、東京都渋谷区のキャンパスで壮行会に臨んだ。3年連続12回目の出場で、前田康弘監督(40)は「8位以内でシード権を確保したい」と、過去最高の10位(10、11年)を上回る1ケタ順位を目標に掲げた。

確かな手応えが高い目標につながっている。今年の中心は浦野雄平(富山商)土方英和(埼玉栄)青木祐人(愛知)の3年生トリオ。特に浦野は8月に左膝と股関節を痛めて調整不足ながら、10月の箱根予選会では1時間2分2秒の国学院大ハーフ新記録をマークして7位に入った。11月の全日本では2区を走り、区間賞に5秒遅れの区間3位で、1区の出遅れを取り戻す11人抜きを演じている。

「故障はもう大丈夫です。全日本以降はレースに出場せず、夏場に不足した分を走り込みました」と浦野。昨年の箱根は直前に体調を崩しながら1区を区間2位で走りきった。今年も往路序盤での起用が確実だが、「今年は2区で勝負したい。区間賞でチームにいい流れをつくりたい」と意欲的だ。主将を務める土方は昨年4区3位、青木も3区5位の実績を持ち、この3人で往路に勝負をかける。

一昨年16位、昨年14位にとどまったのは5、6区の山の上り下りで苦しんだからだ。ここで踏ん張れれば目標にも手が届くが、前田監督は「誰とは言えませんが上級生を走らせる予定です。準備はできている」。3年生トリオ以外にも昨年10区5位の江島崚太(4年=諫早)、11月の上尾ハーフで好走した藤木宏太(1年=北海道栄)ら力のある選手がそろっている。

「シードを確保できれば、浦野らが4年生になるその次はじっくり準備ができる」。前田監督は東京五輪が開催される20年に大躍進を遂げるべく、土台を固めるレースを思い描いている。