4年連続で2区を走った、16年リオデジャネイロ五輪男子3000メートル障害代表の塩尻和也(4年)が、10人抜きの力強い走りで、区間2位の1時間6分45秒をマークし、日本人歴代最高記録を塗り替えた。チームの順位も19位から9位に引き上げた。「ちゃんと走り切れた。あ~よかった」と表情を緩ませた。前回大会は期待されながら、2区区間10位に沈み、チームも10位中央学院大に14秒及ばず、11位でシード権を逃した。悔しさを自分の走りで拭った。「4年間走って1番のタイムが出た。そこは1番よかったかな」と穏やかに笑った。 長門監督から今年の塩尻に課されたテーマは「負けないラストスパートへの切り替え」。苦手としていた長距離のトレーニングも例年より早い7月から取り組み、最後のスパートに磨きをかけたという。「例年、前半飛ばしすぎて後半落ちてしまっていたので、前半10キロまでは抑えめで、後半はペースを落とさないように意識して走った。しっかりペースを落とさないで走り切れたのでよかった」と安堵(あんど)。最終学年で迎えた最後の箱根駅伝を走り終え「年によってどういった状況でたすきが来るか変わる中で、いかに自分の走りをすることの大切さを学びました」。20年東京五輪ももちろん代表を狙う。「5000メートルか、10000メートル、3000メートル障害でもどれか出場権を取れればいいなと思う。その上で、前回のリオデジャネイロ五輪では予選落ちだったので、決勝まで残ることが目標かな」と次のステージの目標も掲げた。