第98回箱根駅伝は復路。2年ぶり5度目の往路優勝を果たした青学大が逃げ切りを狙う。昨年優勝の駒大は3分28秒差の3位から逆転を目指す。レースは午前8時にスタート。選手変更を考慮し、復路を占う。

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青学大は盤石の体制を敷いた。当日変更で7区に岸本大紀(3年)、8区に佐藤一世(2年)を当日変更で起用。岸本は2年前に1年生ながら2区で衝撃的なデビューを飾った選手。走力は申し分ない。そこへ続く佐藤もロードで強さを発揮するザ・駅伝男。逃げ切りはもちろん、大会記録(10時間45分23秒=20年・青学大)の更新も期待される。

総合連覇を狙う駒大は、復路5区間中4区間を変更。8区に1万メートルを27分41秒68で走破する田沢に次ぐ中心選手、鈴木芽吹(2年)を配置した。ここで前を行く青学大との一気に差を詰め、9区の山野力(3年)でさらに追い込み、10区に送り出したスピードランナー、青柿響(2年)で勝負に持ち込みたいのが大八木弘明監督の大逆転プランだろう。青学大との3分28秒差は大きいが、勝機をたぐり寄せる手だては講じた。

往路2位の帝京大は、7区に1年生の福島渉太を送り出した。11月に1万メートル28分台の記録をだすなど、ここに来て伸びている選手。アンカーに成長著しい西脇翔太を当日変更で配置し、上位キープを目指す。

往路4位の国学院大は、7区に木付淋主将(4年)を満を持して投入した。9区には1年生の平林清澄を起用。スタミナに自信があり、物怖じしない性格でチームに活力を与えそう。2大会前の3位に続く成績も現実的だろう。

往路5位の順大は、最長23・1キロある裏エース区間の9区に三浦龍司と並ぶエースの野村優作(3年)を置き、上位キープの足がかりとする。ブレーキがなければ安定感ある選手が揃っており、上位進出をもくろむ。

注目はシード権争いだろう。伝統校の東洋大(往路9位)、東海大(同10位)、早大(同11位)が微妙な位置におり、失敗が許されない展開。東海大から14位国士大までは35秒差という僅差。抜きつ抜かれつの戦国駅伝が展開されそうだ。