昨夏の世界選手権(米オレゴン州)銅メダリストの北口榛花(25=JAL)は、61メートル34で4位となった。

5投目まで50メートル台が続き、最後の6投目でやっと60メートルを超えた。自身の日本記録(66メートル00)には約5メートル及ばず「久しぶりにこんな試合をしました」と浮かない口ぶりで振り返った。

今季は初戦の織田記念(4月29日)で64メートル50をマーク。早々に8月の世界選手権(ブダペスト)代表に内定すると、木南記念(5月6日)でも64メートル43を放っていた。

好発進を切った中、今季3戦目はふるわなかった。デービット・セケラックコーチからは「64メートルが2試合続いたのは出来すぎなくらいだったから、いったん落として、また夏に向けて上げていけばいい」と声をかけられたが、当の北口は「私は満足いっていないです」と悔しさ全開。「もうちょっと早めに60メートルを投げたかったですし、こんなに手間取ったのは東京五輪前の日本選手権ですかね」と右手や左手で頭をかいた。

ここ最近は「右足を使う」ことに意識を傾けてきた。いつもは投げ終わった後に右足が上がるクセがあり、今は「我慢」を心がけているが「足のタイミングは速くなるけど、手がついてこなかったり、(足さばきに合わせようとして)手が速くなって足が違うリズムになったりしています」と試行錯誤の真っ最中だ。

次戦は中10日で日本選手権(大阪)を控える。

「少しでも修正できたらいいなと思います。その後も試合は続くので、日本選手権があまり良くなくても、その次に絶対につなげられるようにしたいです」

いつもの明るい声で、誓いを立てた。【藤塚大輔】