今年も残り10日となった。この季節といえば駅伝だ。

私自身が駅伝をやっていたり、父が箱根駅伝に出場した経験があるので、小さな頃から駅伝は身近な存在だった。

銚子西高1、2年生のとき、男子が全国高校駅伝に出場し、私も京都へ向かった。私自身は夢で終わってしまったが、男子選手の引率として、都大路を楽しませていただいたのはとても良い思い出となっている。

物心ついた頃から、お正月は箱根駅伝。高校の先輩や同期、後輩の活躍を楽しみに毎年欠かさず見ている。

今回は、都大路と箱根駅伝に出場予定で、親交のある2選手を紹介したい。

  ◇  ◇

まず、週末25日に開催される全国高校駅伝に出場予定のランナー兼トライアスロン選手の大室杏夢選手(城西高3年)。このコラムでも以前に紹介したが、大室選手はトライアスロンの次世代ホープだ。

陸上のトレーニングをしながらトライアスロン競技にもチャレンジしており、日本トライアスロン連合が定める記録会では歴代トップの好成績をおさめている。

大室選手に今の心境などをうかがった。

加藤 都大路での意気込みをお聞かせください。

大室 都大路は目標に掲げていた舞台。1年、2年と負けて悔しい思いをして、自分の代で三度目の正直で都大路を決めることが出来たので、悔いを残さない最高の走りをします。

加藤 自身やチームのここに注目してほしいという部分は?

大室 自分はトライアスロンと陸上を両立していて、トライアスリートはこんなに走れるんだぞ、こんなに強いんだぞというのを見せて、自分のカッコいい姿を見てほしいです。

チームとしては、誰かのミスを誰かがカバーできる素晴らしいチームなので、チームの合言葉「思いを力に」を体現しているチーム城西を見てほしいです。

城西高の大室杏夢
城西高の大室杏夢

加藤 陸上でもトライアスロンでも好成績をおさめるのは大変だったと思います。本当によく頑張りましたね!

大室 陸上とトライアスロンの両立は簡単なものではけく、陸上で疲れている中でも夜のスイミングに行きました。この目標を達成するにあたり、本当に多くの方に支えていただき、応援していただきました。親、顧問をはじめ、普段支えてくれている人、応援してくれている方に恩返しがしたいです。

加藤 最後にメッセージをお願いします!

大室 いつもたくさんの声援が力になっています。メールなどが来る度に本当に感謝していますし力になっています。今回も、この都大路という最高の舞台なので、かっこいい走りをします。自分は応援が人一倍に力になるので、自分のことを知ってくれている人はぜひ、現地、テレビで応援よろしくお願い致します! 自分だけではなく、チーム城西の応援をよろしくお願い致します!

  ◇  ◇

続いて、私と同じ千葉県銚子市出身のアスリートで早稲田大のルーキー山口智規選手に話をうかがった。

10月の予選会では山口選手は体調不良のアクシデントに見舞われた中だったが、早大の安定感が光った。本人も調子が上向きだっただけに悔しい予選会となったが、11月の全日本大学駅伝では4区で区間3位の力走。長距離選手にとっては1回のアクシデントがトラウマになる可能性もある中で、山口選手の巧みなレース運びと花田監督の選手への想いが伝わった駅伝だった。

初の箱根駅伝に向けて、調整も最終段階に入っているが、山口選手は憧れの舞台に立つことをとても楽しみにしている様子だ。

加藤 山口選手からみる箱根駅伝においての自分の役目は?

山口 走りでチームに貢献することはもちろん大事ですが、自分の走りによって箱根駅伝に憧れを与えられるようにしたいです。

全日本大学駅伝で好走した山口智規
全日本大学駅伝で好走した山口智規

加藤 早稲田大学のここに注目してほしいところは?

山口 フレッシュさです。上級生に頼ってばかりいません! 全日本駅伝で1区を走った間瀬田はじめ、下級生で勢いのある選手もいるので、上級生の安定感にプラス下級生の勢いで上位を狙います。

加藤 地元銚子の方々をはじめ、応援してくれる方々に一言お願いします!

山口 競ったら負けない、強気の走りで1つでも上の順位を目指して頑張りますので、応援よろしくお願いします。

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先日のサッカーワールドカップでもたくさんの感動があったように、都大路や箱根駅伝でもどのようなドラマが待っているのか。楽しみでしかたがない。

(加藤友里恵=リオデジャネイロ五輪トライアスロン代表)