高校バスケットボール日本一を決める「東日本大震災」被災地復興支援『JX-ENEOSウインターカップ2012

 平成24年度第43回全国高等学校バスケットボール選抜優勝大会』が明日23日から29日まで、広島県立総合体育館で開催される。インターハイ、国体と並び高校3冠最後の大会で「ウインターカップの覇者こそ真の日本一」といわれる。男女各50校が頂点を目指し、熱戦を繰り広げる。

 例年以上に混戦が予想される今大会の男子注目度NO・1選手は、尽誠学園(香川)3年の渡辺雄太だ。渡辺は身長が200センチありながら、インサイドのみならず、アウトサイドのプレーをも得意とするオールラウンドプレーヤー。ボールハンドリングがよく、かつ左利きでもあることから、そう簡単に止められることはない。

 両親ともに実業団でプレーした経験を持ち、特に母親の久美さん(旧姓・久保田)は女子日本代表としても活躍していた。サラブレッドである上に、高い意識と厳しい練習に耐えられるタフな精神力で、昨年は男子日本代表として国際大会に出場している。今年もU-18男子日本代表のキャプテンとして、チームを第22回FIBAアジアUー18男子バスケットボール選手権大会4位に導くなど、未来を担う日本の至宝といえる存在だ。

 だが、渡辺1人で勝てるほどウインターカップは甘くない。事実、8月に行われた北信越インターハイでは初戦で敗れている。前回大会も決勝戦まで勝ち進んだものの、最後の壁を乗り越えることができなかった。昨年対戦した延岡学園(宮崎)3年のジョフ・チェイカ・アハマド・バンバと再びマッチアップするためには、チーム全体のレベルアップとともに、渡辺のリーダーシップが不可欠となる。今大会は渡辺にとって高校生活最後の大会であると同時に、未来につながる大事な試金石となる。