柔道世界選手権の全日程終了から一夜明けた29日、パリ市内で男女日本代表の金メダリスト5人が会見した。連覇に挑んだ男女8選手の中でただ1人、達成できた女子48キロ級の浅見八瑠奈(23=コマツ)は「練習の成果を力いっぱい出せた大会。ロンドン五輪に近づいたかな。(昨年の優勝が)自分でもたまたまだと思いたくなかったので、連覇できてホッとしています」と喜んだ。

 2年ぶりに女王の座を取り戻した女子52キロ級の中村美里(22=三井住友海上)は「昨年は決勝で西田さんに敗れて、とても悔しかった。リベンジできて良かった」と振り返った。北京五輪で右ひざの前十字靱帯(じんたい)を断裂し、2度の手術から復帰した女子57キロ級の佐藤愛子(27=了徳寺学園職)は「素直にうれしい。でも、もう1度五輪に出たいので、本当の戦いはこれからです」と気を引き締めた。

 男子は、ともに連覇を狙った1番手でなく、2番手が初優勝した。66キロ級の海老沼匡(21=明大)は「携帯電話がつながらないので、お祝いメールがありません」と苦笑。73キロ級の中矢力(22=東海大)は「帰ったら休みます。ケガを治して、また練習できる体をつくりたい」と先を見詰めていた。