仙台育英(宮城)が若狭東(福井)を54-10で下した。

 仙台育英が先制トライを許して目覚めた。花園初完封勝利の夢は開始2分に早々と崩れた。だが、その5分後から5連続トライ&ゴールで逆転。フッカー小林壮史主将(3年)は「完封できなかったのは残念。でも次もある」と前向きに話した。

 チームスローガンは「堅守速攻」。だが昨年2回戦は流通経大柏に17-69で、今春の選抜大会は0-94で東福岡に大敗した。「堅守」の原点に返った県予選は2戦連続完封勝利。FWの平均体重は昨年度を約6キロ下回る84・5キロ。平均身長も下回るが、速いパス回しでの波状攻撃に活路を求めた。後半2トライでダメを押したFB萬田開人(3年)は「抜けた後に走り込むことができた」と笑顔を見せた。

 ゴールキッカー波多野洋(3年)も8本中7本のゴールを決めて計14得点。丹野博太監督(51)は「1年生の時から使ってきた3年生が多い。シード校に(大会初戦になる)30日の難しさを感じさせてやりたい」とBシード中部大春日丘(愛知)との2回戦に気持ちを切り替えた。【佐々木雄高】