浜松工(静岡)が、0-139で東福岡(福岡)に惨敗した。被トライ数20。相手に大会史上最多得点を献上し、2回戦で敗退。これまでの記録は、00年度第80回大会の佐賀工(佐賀)137-0砺波(富山)だった。

 後半30分が過ぎ、0-136から最後の攻撃をするも、ボールを奪われてゴール正面で反則。東福岡にPGで3点を追加され、ノーサイドの笛が鳴った。これ以上ない屈辱で、NO8大塚滉生主将(3年)は泣きながら言った。「練習してきたことを何も出せなかった。情けなくて、静岡の代表として申し訳ない」。

 1回戦は突破したが、全国トップレベルとの差は明白だった。県内校の部員不足は深刻だ。昨年の新人戦では3校が部員15人に満たず、合同チームを組んだが、今年は5校に増えた。単独出場校でも15人ギリギリの状況が複数ある。

 浜松工の吉本敬監督(33)は「小、中学生の底辺が拡大しないと、この差は埋まってこない」と指摘。県ラグビー協会石垣誠理事長も「この結果にはショックを隠せない。現在、中部地区だけで行われている『放課後ラグビースクール』を活用するなど、この敗戦を強化への第1歩にしなければ」と危機感を募らせていた。【大野祥一】