御所実(奈良)が東福岡とのAシード対決で、1点差に泣いた。

 リベンジマッチだった。2大会前に5-57と、決勝戦史上最多得点差の大敗を喫した相手に対し、前半は19-8。お家芸とも言えるドライビング・モールから3トライを奪い、主導権を握った。しかし、風下の後半はボール保持率で下回り、残り15分で11点リードを引っ繰り返された。

 優勝候補筆頭とされた相手を追い詰めた。竹田寛行監督(56)は「ナイスゲームなんでしょうか…」と言いながら「(同じ負けでも)2年前の決勝とは意味が違う。体が小さいなりに、公立校らしく、自分たちで決めたことを最後までやり抜いてくれた」。ラインを決して崩さない組織的ディフェンス、モールを軸にした攻撃を見せた選手をたたえた。一方で「一生懸命やった結果ですが、遠い遠い1点。勝ち負けでなく、1点の重みを真摯(しんし)に受け止めたい」と話した。

 準優勝が過去3度ありながら、またも頂点に届かなかった。SO北村将大主将(3年)は「最後は少し足が動かなくなったところもあった。やはり最後まで戦い抜けないとダメです」。15年11月15日、奈良県予選決勝の天理戦に5-6で敗れて始まったチーム。「1点差負けで始まり、1点差負けで終わってしまいました」と残念そうだった。