フィギュアスケート平昌五輪(ピョンチャンオリンピック)男子銀メダリストの宇野昌磨(20=トヨタ自動車)の右足に異変が起こった。

 20日夜、世界選手権(21日開幕、ミラノ)の公式練習に臨んだが、約5分でジャンプも跳ばないうちに切り上げた。

 しばらくすると、宇野は関係者に背負われてバスに乗り込み、宿へと帰った。帰る際には「大丈夫です」と笑顔で話したが、右足首部分は氷嚢(ひょうのう)で冷やされており、異変があるのは明らかだった。同行している日本スケート連盟の小林芳子強化部長は状況を話さず、「大丈夫です」とだけ話し、会場を後にした。

 この日午前の練習では、得意の4回転フリップで何度も転倒するなど不調だった。五輪後に新調した靴が合っていないと明かしていたが、それが右足の異変と関係があるかは不明だ。

 男子ショートプログラム(SP)は22日で、同フリーは24日。宇野には初優勝の期待がかかるが、それどころか出場にも暗雲がたちこめてきた。また、今大会は、来年3月にさいたま市で開催される来季世界選手権の枠取りがかかっている。宇野がもし欠場となれば、上位2人の順位を合わせ「13」以内で得られる最大3枠の確保が難しくなる。