スケートボードのニュースター、池田大亮(17=ムラサキスポーツ)が「初代日本代表」入りに意欲をみせた。

 池田はこの日の競技で予選をトップ通過、決勝でも「フリップ270リップスライド(板を縦回転させながら270度回し、後方からレールをまたいで滑るトリック)」の大技をメイクして90・66の高得点をマーク。「大きな試合で勝ててうれしい」と笑顔で話した後、日本代表への意気込みを口にした。

 五輪(オリンピック)について「あまり考えていない」というトップボーダーも多い中、池田は「出場して金メダルがとりたい」と言い切る。その第1歩が、五輪に先駆けて日本が初めて「代表チーム」を結成する8月のアジア大会(インドネシア・バレンバン)になる。

 昨年4月、初めて開催された日本選手権で優勝し、池田は9月の世界選手権日本代表候補になった。しかし、ストリート種目の実施が見送られ、世界選手権出場はならなかった。だからこそ「連覇して、日本代表になりたい」と、昨年のリベンジに燃える。

 スケートボードはもともと個人の資格で戦う場がほとんどで、これまで「日本代表」はなかった。それでも池田は「(日本を)背負ったことはないけれど、背負ってみたい」と意欲をみせた。アジア大会で行われるのはパークとストリートの男女。出場枠は各1で、両種目の日本選手権優勝者がそのまま代表になる。

 日本代表の西川隆監督は「トップレベルの選手は出ていないから」と言いながらも、池田については「安定していて、すばらしいできだった。もちろん、アジア大会代表になる可能性はある」と話した。2020年東京五輪を目指す17歳が、まず日本代表に名乗りをあげた。