悪質タックル問題で会見した宮川泰介選手の発言を受け、関学大2年生QBの父で大阪市議会議員の奥野康俊氏(52)は、刑事告訴に現実味を持たせ、怒りのコメントを発表した。

 「激しい憤りを覚える。監督やコーチが最初から自分の息子をケガさせようとしていた」。内田前監督らへの怒りをあらわにした。

 被害者のQBは21日に警察へ被害届を提出。同日夜に奥野氏が会見し、真相究明を求めての提出と説明。「刑事告訴までいくか、被害届を取り下げるかは日大の対応次第」としていた。

 ところが、この日の会見を聞いた奥野氏は、日大指導陣の姿勢に態度を硬化。「強制し、追い詰めるやり方は社会のルールを逸脱している」と糾弾し、被害届の取り下げどころか「刑事告訴も検討せざるをえない状況だ」と明かした。一方で、宮川選手には「勇気をもって真実を話してくれた」と、決意に感謝。今後は、24日の日大からの回答を待ち、各所と相談して結論を出すという。

 宮川選手はまた、18日に関学大QBに直接、謝罪したことを明かしたが、関学大は事実を伏せてきた。これについて「(日大アメフト)部に止められていた。(謝罪判明なら、宮川選手が)何らかの不利益を被る可能性がある」と配慮し、公表を控えたとし、おわびした。【奥田隼人】